ニワノトリ

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(ハロオタが)一人で行った『残像の夜に vol.2』/『残像の夜に vol.2』(あら恋/大森靖子/森生き3マンライブ)の感想

さゆつながりで大森さんにちょっとハマって二ヵ月。
一度はライブで見てみたいと思って、あらかじめ決められた恋人たちへ大森靖子、森は生きているの3マンライブ『残像の夜にvol.2』に行ってきました。

開場はFEVERというライブハウス。
ZeppとBLITZ以外のライブハウスに行くのは初めてです。
っていうか、アイドル以外の現場に行くの10年ぶりくらいな気がする……。


以下、レポート……っていうか、ライブハウスに行き慣れていないハロオタの「はじめてのライブハウス」みたいな日記です。

***


開場は18:00。
余裕をもって17:30に高円寺駅に到着、改札口を出る。会場までの地図を確認。もう一度改札口をくぐる。
会場、高円寺だと思い込んでたけど、よくよく地図を見たら「SHIMOKITAZAWA」って書いてあった。
地方のキモオタだから、高円寺と下北沢の違いも分からない……orz

30分後、新代田駅に到着。18:00。開場時間ジャストじゃないかあああああ。
改札出てすぐに「FEVER」の文字を発見、青信号をダッシュでわたる。
整理番号が80番あたりだったので、無事、間に合いました。

なんだよ、あいつ、ライブ慣れしてねーなあ、とか蔑みの眼差しに晒されたら怖いので、事前に「ライブハウス 初心者 注意」で検索したところによると、
・荷物はロッカーに預けろ。鞄は邪魔だし周りに迷惑。
・前方は激しくなる可能性があるから、初心者は後ろの方にいろ。
とのことなので、指示通り、ロッカーに荷物を預け、手ぶらに。ドリンクチケットを交換し、ジンジャエールを飲みながら後方で待機。

フロアの大きさは、うーん、Buono!横浜BLITZでいう女限エリアくらい? 
後ろの方にいても、肉眼でじゅうぶんステージが確認できる。
キャパシティは300人で、チケットSOLD OUTしてたけど、押し合い圧し合いになるほど密集してる感じはなかった。

BGMには何かおしゃれっぽいサイケデリックな音楽が流れていて、天井ではミラーボールがくるくるまわっている。何となく落ち着かないけど、荷物全部コインロッカーに預けてるから、Twitterに現実逃避もできない……。
ミラーボールとかカラオケ以外で見るの初めてだわーとか思いつつ、プラチナ9Discoのジャケットとか思い出しつつ、ジンジャエールをちびちび飲んで時間をつぶす……。

隣 では、大学生らしき男性二人組が、「○×△のライブいく?」「あーライブやるんだ、いつ?」「10月」「遠いなあ」「どこ?」「△×」「あー、あそこ」み たいな会話をしているけど、喋り方にまったく抑揚がない。ライブ前にそんなにテンション低いのかと軽いカルチャーショック。
普段行ってる現場で盗み聞くオタさんたちの会話には、冷静を装いつつも隠し切れないニヤニヤワクワク感が滲み出ているのに……! 
二人とも細身だし、何か腕組んでるし、一人は髪の毛にパーマかけてるし、もう一人は黒ぶち眼鏡だし……サブカル系男子って本当にこの世に存在してるんだね、初めて見たわ、と感動するとともに、普段行ってる現場との違いに恐れおののく。

ジンジャエールを飲み終わるころには大分人も増えきて、ステージが見えにくくなってきたので真ん中くらいに移動。
周 りを見ると、大森さんTシャツを着ている人が何人かいるし、ちらっと見えた私の斜め前にいる子のスマホの待ち受け画面大森さんだったし、「今日、道重さん のバスツアーらしいよ」みたいな会話も聞こえて来るし、大森さんのファンが多いことを実感。さゆ呼びではなく道重さん呼びであるあたりに大森さん的な何か を感じつつ、開演を待つ。
大森さんファンには女の子多そうというイメージがあったし、森生きもあら恋も男性グループだから、女の子の方が多いのか なあ、と予想してたんだけど、客層はどっちかっていうと男性中心だった。そうだよね、女性アイドルには男性ファンが、男性アイドルには女性ファンが、って いう構図はアイドル外には通用しないよね! 
ついでにいうとカップルも多かった。大体、彼氏のほうが「この人のステージは見といた方がいいよ」って言って彼女を連れて来てる感じ。

 
 
 



ハローの現場とは全然違うね!!! 


***


ライブは「森は生きている」からスタート。
曲と曲の境目がよく分からなかったんだけど、全部で三曲?か四曲?くらいだったと思う。
私 は歌詞を主体に曲を聞くタイプなので、歌詞を聞き取ろうとがんばったんだけど、初見だと、聞き取りづらい……(当然)。ところどころ聞き取れた歌詞、例え ば、星座があると星空は楽しめないよね、夢も同じで不可思議なままの方がいいよねみたいな歌詞に、センスある系のバンドなんだろうなというのを感じる。
二曲目は、歌詞のないインスト曲。Twitterでも評判だったけど、初心者なりにも、この二曲目のパフォーマンス(?)が圧巻だったなあ、と思います。ライブハウス内に響き渡る大音量。民族音楽っぽい不思議な感じ。
どういうノリでいたらいいのか分からなかったので、終始、周囲を伺ってたんだけど、二曲目から、首とか身体でリズムをとっている人が増えて行っていた気がする。
私 は、乗るとか乗らないとか以前に、あまりの大音量に、ずっとビビってた……Buono!のコンサートもかなり大音量で耳がキーンってなるけど、こんなに楽 器が近いと、音で色んなものが振動するんだね。内蔵とか脳が震えてるのが自分でも分かって何か怖かった。ライブハウスによく行く人は、そういう感覚も含め て楽しんでるのかなあ。慣れてきたら心地いいのかもしれない。


***


その次が大森靖子さん。
ステージにマイクとギターがセットされ、もうすぐ大森さんだーと思うと少しずつワクワク感が増す。やっぱり、大森さんファンの方が多かったのか、徐々にお客さんが前に行き出して、一気にステージが見づらくなる。

そしていざ開幕。誰もいないステージに『ミッドナイト清純異性交遊』のイントロが流れて来て、弾き語りって聞いてたのにあれ? と思ってると、マンガ『寄生獣』を読みながら大森さん登場。
普通に登場しても面白くないじゃん、と言わんばかりの登場の仕方にあふれるBerryz工房感……否、エンターテイナー感。
個 人的に『ミッドナイト清純異性交遊』の「見えーない流星ー群」のところ(Bメロ?)でPPPHをするのかどうかすごく気になってたんだけど、やっぱりやる んですね! あの両手を前に出すやつ(ロミオ)もやってて、しかも、小さい箱でみんながやるもんだから、何か迫力がすごかった。

大森さんもマイクを持ってぐいぐい前に出てくるから、オタ……いや、客との距離がすごく近くて、大サビのところで、客一人ひとりの目を見るようにして歌っている姿はとても印象的だった。
私もちょっと目があった瞬間が合った(気がする)瞬間があったんだけど、大森さんに見つめられながら「アンダーグラウンドから君の指まで遠くはないのさ」とか歌われるとなんだか胸に来るものがあった。
けど、私がうるっと来る前に、隣の女の子がさっそく泣き出し、「わ、わたしとは思いの入れ方が違う……!」と驚いて逆に冷静になるなどした。
しかし、レス厨とか認知厨の人の気持ちはちょっと分かった。

その後、ギター一本で、次々と歌を歌い上げて行く大森さんの姿はとてもかっこよかったです。
素人的な印象でいうと、森は生きているとあらかじめ決められた恋人たちへが、音圧で聞き手を圧倒する感じだとしたら、大森さんは言葉と声で聞き手の胸に切り込んでくる感じ。
Twitter情報によると、セットリストはこんな感じだったらしい。


ミッドナイト清純異性交遊
あまい
エンドレスダンス
Over The Party
絶対彼女
ハンドメイドホーム
新宿
デートはやめよう
夏果て
あたし天使の堪忍袋
STEADY(SPEED)
コーヒータイム
魔法が使えないなら
サマーフェア
さようなら


個人的には、「ミッドナイト清純異性交遊」、「あまい」、「絶対彼女」、「エンドレスダンス」、「Over The Party」を聞けたのがうれしかった(←まだ、『絶対少女』しか聞いていない人)。
特に、「絶対彼女」。比較的淡々としている曲調のなか、台詞でいきなり激情的になるところは圧巻だった。
大 森さんの持ち曲には「Over The Party」みたいなあからさまに激情的な曲もあれば、「エンドレスダンス」みたいなずっと平坦な曲もあり、それらを巧みに歌い分ける大森さんはさすが だったし、平坦な曲でもその裏に潜んだ激情の影みたいなものが感じられて、すごい迫力があった。


『絶対少女』の感想を書くのに必死で (→感想文たち)予 習する余裕がなかったっていうのもあるんですが、「魔法が使えないなら」とか「あたし天使の堪忍袋」とか「新宿」とか、大森さんファンの中でも特に名曲と して名高い(という印象がある)曲を、ライブで初めて聞いて感動する!っていう体験をしてみたい、という狙い(?)もあったので、その三曲をやってくれて 嬉しかったです。


初聞き曲の中で、特に印象的だったのは、やっぱり『魔法が使えないなら』かなあ。すごいインパクトのある曲だな、と思って聞いていたら、「魔法が使えないなら」っていう歌詞が出てきて、「あ、これか! やはりか!」ってなりました。
あと、「デートはやめよう」も印象に残りました。っていうかたぶん、「デートはやめよう」が、一番、初聞きにもストーリーが分かりやすい曲だったと思う。
他の曲は、歌詞に集中しようとしても、途中で追えなくなっていきました。
それでも、大森さんの歌声と歌っている姿だけで、その歌の持つ迫力や大森さんのエネルギーはバシバシ伝わってきた。

しかし、ライブ中、やっぱり、ちゃんと予習しといたらよかったなあ、と後悔もしました。
大 森さんの曲は、やっぱり歌詞が重要だと思うので、一回、歌詞を頭の中に入れておいてから、彼女のパフォーマンスを見た方が、その曲をしっかり聞けるのでは ないかという気がする。もちろん、歌詞を知らなくても、大森さんの歌とギターだけでも圧巻だし、ところどころ聞き取れた歌詞にドキッとしたりもするんだけ ど。

関係ないけど、「ハンドメイドホーム」は、歌詞の中にハンドメイドシティっていうのが出てきた瞬間から、もうどうしても娘。の “Hand made CITY”が頭の中に浮かんで来てしまって、頭から離れなくなってしまった……。


全体としては、大森さんがこの歌を一人ひとりに届けようとしているのが伝わって来る、いいライブだったと思います。
最後の方、大森さんがマイクを使わずに生声を聞かせてくれた時、ここでも大森さんはステージを移動しまくっては、ステージから身を乗り出し、客一人ひとりの顔を見つめようとしていて、心に残りました。
大森さんが「アンダーグラウンド」にいる人たちに目を向けて、声を届けて、「こっちまで来い」と言っているような気がした。私の隣の女の子は、もうずっと泣いてた。


あと、大森さんのMCがうまくてビビった。
ラ イブ終わった後、物販眺めてたら、カップルが「あんなに喋れる人なかなかいないよね」というような話をしていて、まったくその通りだと思った。若干、脈略 が分からない部分があっても、あれだけ淀みなくポンポンと話が続いて行ったら、勢いで全部聞いちゃうし、話の内容も面白いけどその勢い自体がすごく面白 い。
っていうか、喋り方、ちょっとさゆに似てる……?? (ずっと「~けど、~けど」って話が続いて行くところとか……)


***


さて、最後はあらかじめ決められた恋人たちへ
私は終電の関係で、アンコールまではいられなかったのですが、ライブ体験としては、このあら恋のステージが一番、衝撃でした。
あら恋のライブは音圧がもうすごくて、終始空気が振動していた。比喩とかではなくTシャツが震え、内臓も脳も震えていて、身体的にこんな体験は初めてだったので、もうずっとびくびくしてた。
私はびくびくしてるのに、周りにいる人たちはみんなもうノリノリで、体を揺らし、首を振り、「ほぅ!」とか叫びまくっている。中には、もうそれダンスじゃん、っていうくらいにステップを踏んでいる人すらいて、何か異次元にきたみたいな気分だった。
ステージだけじゃなくて、ちかちかする照明も、乗っているお客さんたちも、ブルブル振動する空気も、すべてひっくるめて、ライブハウス全体が音楽を作っているみたいな感じで、客を一気にあら恋ワールドに巻き込むパワーみたいなものがすごかったです。

そんな中、私は完全なる地蔵状態。
や ばい、わ、私も乗らないと……という強迫観念に襲われるも、ノリ方が分からない。ど、どうしよう……と焦っていたら、「サイリウム持ってると思えばいいん じゃね……?」という発想にいたり、サイリウム持っているイメージをしたり、 軽く“Help Me!”の振りコピをしてみるなど試みるも、全て挫折。

ああ、オタって、決められた通りにコールを入れたり、決められた振りをすることはできても、自由に身体を動かすっていうことには慣れてないんだなあ……と実感する。

結局、目を閉じて曲に聞き入ってました。
ずっとドンドコしていたので、身体のほうがついていかなかったですが(もう年なのかなあ……)、改めてCDで、自分の部屋で聞いてみたいな、と思わされました。

***

全体的に、普段聞かない音楽を普段行かないような会場で体験できて、とても面白かったです。

個人的に、大森さんのファンに、男の人……それも、大学生とかじゃなくて、社会人数年目みたいなくらいの年齢の人が多いのは意外だった。みんな、大森さんの曲をどういう風に好きになったんだろう? 
 
※この記事は、http://n1watooor1.exblog.jp/ にて、2014/7/13に公開したものです。
 
 

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