ニワノトリ

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青柳カヲル"THE LAST LIVE"を見た人の手記ブログ(2)

2020年9月19日9時2分(PM)

僕が“THE LAST LIVE”について今一度考えるには、彼女の個展が行われた2年前の冬ではなく、昨年の夏を思い出すことから始めなければなりません。
青柳カヲルが唐突に「顔出し」をしたのは、個展から1年半が経った2020年9月19日のことでした。

 

 

この顔出しの時まで、青柳カヲルのSNSのアイコンの中央にあったのは、青い山羊の仮面でした。“Living iDoll”に足を運んだ人ならきっと覚えていると思います。あの会場には、この“青山羊”の仮面を被った青柳カヲルその人が常駐していました。

 

 

“Living iDoll”は“架空の絵描きの家をリアル空間に実現させる”ことを謳った個展でした。だからこそ、青柳は青柳カヲルという実体としてではなく、自らのアイコン(icon)である “青山羊”の姿で観客の前に現れたのだと思います。しかし、それから1年半後、青山羊は仮面を脱ぎ、ネット空間に青柳カヲルの顔を晒しました。この出来事は、僕にとって “Living iDoll”が立ち上げようとした “架空の絵描き”の架空性の終わりを意味していました。