青柳カヲル"THE LAST LIVE"を見た人の手記ブログ(4)
2020年8月30日8時1分(PM)
青柳カヲルがある1枚の絵を公開したのは、“Living iDoll”から1年半が経った2020年8月の終わりのことです。2学期という季節を目前にしたその日、僕はもう一度、ゆいみちゃんのようなアイドルに出会うことになりました。
"Living Doll"#akworks pic.twitter.com/Zc6yLfTJpM
— 青柳カヲル (@kaoru_aoyagi) August 30, 2020
“Living Doll”と題されたその絵ーー皮膚を剥がし、肉を剥き出し、肉体それ自体をドレスに仕立て上げたかのようなその絵は、体内をステージとした“THE LAST LIVE”を内側からぐるりと裏返したかのように見えました。あるいは “THE LAST LIVE”の会場とは、“Living Doll”の中心で赤く光る心臓(?)の内にあったのかもしれません。
僕にとって“THE LAST LIVE”における肉体とはゆいみちゃんのステージそのものでした。
しかし、“Living Doll”はアイドル(偶像)の肉体をそれが見せる夢=ステージとして描くのではなく、煌びやかな衣装の内に隠された生々しい肉体を浮かび上がらせる絵に見えました。
この絵をアップした4日後、彼女はこのような絵をTweetしています。
崩壊#akworks pic.twitter.com/M11FxCq4Pa
— 青柳カヲル (@kaoru_aoyagi) September 3, 2020
まるでその後、青柳カヲルが"顔出し"することを預言されたかのような絵でした。
“Living iDoll”から “Living Doll”へ。僕の目には、その“iDの消失”*1と青山羊の消失がパラレルに引き起こされたように見えました。
だから、僕にとって “Living iDoll”と “THE LAST LIVE”を振り返り、考えるとは、あの個展で出会った架空の絵描き=青山羊と青柳カヲルの関係について考えるということでもあるのです。